モジュールナーシングのメリットとデメリット

看護方式の中には、モジュールナーシングというものがあります。これは、チームナーシングとは内容が違っています。チームナーシングはアメリカで誕生した看護方式で、1つの病棟を1つのチームが担当をします。一方、モジュールナーシングは、チームナーシングを日本版にアレンジしたもので、1つの病棟を複数のチームが担当するシステムです。退院するまで複数のチームが患者に対応をするので、看護スタッフの人数はチームナーシングと比較すると少なくてすみます。グループは新人スタッフとベテランスタッフで構成され、それによって経験値の浅い新人スタッフの育成をしながら、患者のケアも行うのです。このような看護方式を取り入れた病院では、コミュニケーション能力を育むことができるので、今後の仕事に役立つでしょう。

ただし、モジュールナーシングにもデメリットはあります。モジュールナーシングは、トラブルがあった際に、誰が責任を取るのか明確でない部分があります。チームナーシングのように受持に臨機応変に対応できないので、他のモジュールが行う看護の情報を共有しにくいというデメリットがあります。また、基本的にチームに分かれて看護を行うので、他のスタッフとのコミュニケーションが少なくなってしまうのも短所といえるでしょう。

そのため、各チームはそれぞれに協調性を持ち、病棟内で連携を取れるようにしておかなければなりません。ですから、モジュールナーシングを導入している医療機関で働くときには、メリットとデメリットの両方をきちんと調べておかなければなりません。